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[映画]リベリアの白い血ネタバレ&感想



映画「リベリアの白い血」は、2017年の8月5日に劇場公開された福永荘志監督によるヒューマンドラマになっております。

第65回ベルリン国際映画祭のパノラマ部門に正式出品されている、国内外問わず高い評価を受けている作品になります。

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ニューヨークを拠点に活動している若手実力派監督らしく、大手の配給会社や巨大化するシネコンにはない魅力がありました。

もとになっているのは本作品の中で撮影監督を担当した村上涼が撮影したドキュメンタリー映像で、フィクションとして脚色した作品です。

この映画の公開を待つことなく若くして病でこの世を去った、村上涼へのレクイエムが込められていました。

アフリカ大陸の西部に位置するリベリア共和国の、ゴム農園の過酷な労働条件や冷徹な搾取には胸が痛みました。

家族を養うために毎日の苦行に耐え抜く主人公のシスコの、揺れ動く心の内面が伝わってきました。

突如としてストライキを決行した熱い労働者たちの生きざまと、冷めた眼で眺める家族や経営者とのコントラストが鮮やかでした。

ある日突然に従兄弟からニューヨークでの生活を聞きつけて、アメリカンドリームを追い求めて単身渡米を決意する主人公印象深かったです。

映画の前半はリベリアの市井に生きる人たちの生命力と、豊かな自然に囲まれているアフリカ大陸の偉大さに圧倒されました。

後半になるとガラリと作風が変わり、ニューヨークの洗練された街並みや最先端のファッションを身にまとった人々が映し出されていきます。

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夢を抱いてアフリカからやって来た主人公に対して、壁を作り扉を閉ざしてしまう今のアメリカ社会について考えさせられました。

未来のためにひたすらに働き続けていく主人公に、過去の忌まわしい記憶やしがらみがまとわりついていることを感じました。

クライマックスシーンに訪れる思わぬアクシデントに屈することなく、主人公が下した決断には胸を打たれました。

内戦が続くリベリアの地で、初めて政府公認の映画組合が作られたことに僅かな希望が伝わってきました。

銃弾や戦車にはない国境を越えていくエネルギーが、世界中の映画や様々な監督にはあるはずです。

本作の中で描かれているメッセージや怒りは、遠いところで起きている無関係な人たちの出来事ではないはずです。

 

ワーキングプアや格差社会をはじめとする様々な問題を抱えている、日本にも繋がるものがありました。世界の現状に無関心になることなく、多くの人に見て欲しい映画です。

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