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[映画]アイヒマン・ショー感想-huluおすすめ映画

予告動画【youtube】

映画「アイヒマン・ショー/歴史を映した男たち」は、2015年にイギリスで製作されて現在Huluで配信中のポール・アンドリュー・ウィリアムズ監督によるヒューマンドラマになっております。

 

実話からインスパイアされたストーリーになり、1961年に放映された「アイヒマン裁判」をリアリティー溢れるタッチで描き切っていました。

 

誰しもが知る歴史的な事実の裏に隠されている、知られざるテレビマンたちのドラマが感動的でした。

 

裁判の撮影にすべての情熱を注ぐミルトン・フルックマンの生きざまを、マーティン・フリーマンが熱演していました。

 

「SHERLOCK」シリーズのワトソン博士役でお馴染みのコミカルな演技を封印して、シリアスな表情が印象深かったです。

 

時の権力についていくことなく、如何なる脅し文句にも屈しない様子には胸を打たれました。ミルトンとタッグを組むことになるレオ・フルヴィッツ監督には、ベテラン俳優のアンソニー・ラパリアが圧倒的な存在感を放っていました。

 

第二次世界大戦中はユダヤ人としての差別主義や偏見に苦しみ、冷戦時代には赤狩りに翻弄されていく運命には胸が痛みました。

 

その一方でどんな列強諸国にも飼いならすことのできない、自らのアイデンティティへの誇りを感じました。貴重なドキュメンタリー映像を交えて忠実に再現された、裁判の風景に引き込まれていきます。

 

600万人の命を奪ったアイヒマンが、モンスターとしてではなくひとりの人間として映し出されていきます。極限状況下において命令に機械的に従ってしまう、人間の弱さについて考えさせられました。

 

罪を憎み罰を与えるだけではなく、過ちを繰り返さないために過去と向き合っていくシーンが圧巻でした。

 

近年ではアイヒマンやナチスドイツをテーマにした映画が数多く作られていますが、報道者の視点からアプローチするところが良かったです。

 

検事フリッツ・バウアーや哲学者ハンナ・アーレントの作品を見た人にはお勧めです。

 

アイヒマン・ショーはhuluの無料期間に視聴することができます。