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映画「地の塩 山室軍平」ーネタバレ感想

映画「地の塩 山室軍平」は、2017年の10月21日に劇場公開された東條政利監督による伝記ドラマになっております。

 

日本救世軍の創始者として名高い山室軍平の生きざまを、忠実に再現している作品になります。岡山県の貧しい農村に生まれ育った青年が、様々な人たちと出会い社会事業へと打ち込んでいく様子が感動的なストーリーでした。

 

全ての人間を分け隔てなく助ける慈愛の心は、今の時代にも求められていることを感じました。

 

後世に多くの影響を与えた山室軍平の役には、映画監督としても活躍している森岡龍が迫真の演技でアプローチをしていきます。

 

我妻三輪子や水澤伸吾をはじめとする、わきを固める個性豊かなラインナップとの共演が見どころです。

 

若き日の向こう見ずで激情型な性格ながらも、理想に満ち溢れていた表情が印象深かったです。

 

義父からの手紙や最愛の妻の遺言など、人生の節目に訪れる興味深いエピソードが散りばめられていました。

 

世界の不平等や国家権力の横暴を自らの手で変えられると信じていた若者に、次々と試練が待ち構えていました

 

キリスト教徒としての山室軍平の一面を描きながらも、特定の思想や信条を押し付ける事がないところが良かったです。

 

厳かなムードを感じることができる教会で洗礼を受けたシーンは、ズームレンズを駆使して微妙な距離感をとっていました。

 

作り込まれたセットと綿密なリサーチからは、明治時代の独特な世界観を味わうことができました。西洋の価値観や文化が次々と流れ込んでいく中でも、自分らしさを見失うことなく意志をもって生きる姿には胸を打たれました。

 

主人公が目指していた理想の世界が、100年以上たった現代においても実現できていないことについて考えさせられました。

 

文明開化に取り残された人たちには、今のワーキングプアや格差社会にも繋がるものがありました。

 

ひとつひとつの言葉に説得力があるので、多くの方にお勧めの映画になります。