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監獄のお姫さま[6話]-ネタバレ感想

刑務所内で皆で育てた勇介を、板橋吾郎に無情けに奪われたのが前の話で、この回はそこからどうやって馬場かよたちが復讐を決意するに至ったかが描かれます。

「勇介ロス」でふさぎ込み笑わなくなった姫を、馬場かよたちは心配しますが、自分たちも「勇介ロス」の悲しみから抜け出せません。

刑務官のふたばも悲しい様子で、遠距離の彼氏と妊活を始めたなどと馬場かよに漏らします。

週刊誌では、板橋吾郎がタレントの晴海と極秘入籍しており、息子はすでに一歳半になると書かれていました。

掲載されている写真はまぎれもなく勇介のもの。高級子供服を着て晴海に抱かれている勇介を見て、女囚たちは「姫を抹殺したのだ」と板橋吾郎を罵ります。

そこに、前回出所した小しゃぶが再度薬に手を出し収監されてきました。

「ここは出ていく場所であって、帰って来る場所ではない」と怒るふたば。元同室だった面々も「ぬるい」「(小しゃぶは)希望の星だったのに」と残念がります。

出所した小しゃぶは、2ヶ月でバルの店長になり、年下の恋人もできていました。

プロポーズもされ幸せ絶頂でしたが、しかし前科者の自分が過去を隠して幸せになることに不安と後ろめたさを感じ、薬に手を出してしまったのでした。一方、馬場かよは、息子の公太郎から「両親が離婚しても、自分は母さんの息子だ」という手紙をもらい、夫からの離婚に応じます。彼女は旧姓の「榎木かよ」になります。

姉御は、極道の組長だった夫に懇願されて「形だけの離婚」をしていましたが、その夫が若い女性と再婚したことを知ります。

 

財テクは、爆笑ヨーグルト姫事件の真犯人は板橋吾郎であるとツイッターに書いたところ炎上。

世間の支持を失います。帰る場所を失ったおばさんたちは、前川清の母の日慰問コンサートで涙を流して聴き入ります。

そしてその後、馬場かよこと榎木かよは同室の皆に宣言します。

「板橋吾郎に復讐する」と。方法はこれから考えると、真新しいノートに「馬場カヨの復習ノート」と書いた彼女に、姉御、女優、財テクも賛同します。

タイ人のリンも含めて、皆で手を合わせてコールを掛け合うことに。

「復讐するぞー」と言いかけて馬場かよを、財テクが止めます。刑務所内で「復讐」はやばいと。そこで「更生するぞー!」とコールすることにします。姫に、やっと笑顔が戻ったのでした。

一方、2017年12月。板橋吾郎を誘拐しているおばさんたち。妻の晴海から、秘書であるふたばに電話がかかります。

「おばさんたちが暴れている」と、実際は社長に暴行を加えながら、電話では暴行される社長を身を挺してかばっている演技をするふたば。大怪我を装って会社に戻ります。

しかし刑事は、ふたばが晴海のために予約した美容院の店長が悠里(小しゃぶ)であり、前科があることを突き止めていました。

「なんか知ってるよね?」と詰め寄られるふたば。緊迫した表情でふたばは刑事を見つめ返します。

2014年の刑務所内では、面会にきた長谷川検事が馬場かよに告白。「つきあってください」と申し込みます。

こちらも困惑した表情で検事を見つめ返すのでした。涙涙の展開だった前話から、話の中で疑問だった点が一つずつ解決されていき、さらに新しい疑問も生まれた今回の話でした。

これまで、管理されているもののにぎやかでどこか温かくて、まるで女子高の寄宿舎のような楽しさすら感じさせていた刑務所内の暮らし。

 

しかし一歩外に出ると、世間の風と目は犯罪者には厳しいものであると改めて思い知らされます。

しかしそれでも、刑務所内に逃げ帰ってきてはいけないのだということも。

小しゃぶの彼氏が、「彼女のどんな過去も受け止める」という決意を示すためにたとえ話をするところが印象的です。

「(君がたとえ)元ヤンでも、怪しいつぼや水を売る人でも、AV女優でも、構わない」という彼。他にないだろうかと考え、絞り出したのは「劇団員」。

これは脚本家である宮藤官九郎と小しゃぶを演じる猫背椿の背景からの、内輪ウケネタだろうが、それでも彼氏から「前科者でも」という言葉が出なかったことの小しゃぶの絶望を思うとやりきれない場面でした。

全員が犯罪者だった刑務所内と違って、外の世界は冗談半分にも「犯罪者」という言葉が出てこないほどに、隔絶された世界です。

 

そんな世界で幸せになっていいのか、という小しゃぶの葛藤が伝わってきたし、だからこそ再度薬を買ってしまった弱さも少し理解できる気がしました。そして、板橋吾郎へ復讐を決意する受刑者たちの気持ちの動きもとても自然で、納得できるものでした。

 

やはり彼女たちは、ただ「姫のため」というよりも「踏みにじられた自分たちの希望」とか「芽生えた母性」とかから復讐を考えていました。これまで観て来て疑問だった、そして正直ちょっと鬱陶しくすらあった「更生するぞー!」「更生ー!!」の掛け声。その真の意味を知り、鬱陶しいとは思えなくなりました。

 

彼女たちは「復讐するぞー」と声を掛け合い、気持ちを一つにしていたのでした。

 

さらに、長谷川検事が馬場かよに協力的であることと、馬場かよが長谷川に高圧的にすら見えることの疑問も解決できました。

 

惚れた弱みと惚れられた自信から来るものだったのでした。とても納得です。

 

事件の真相が見えてきましたが、まだ謎が残っています。出所後の足取りがつかめないリンが何をしているのか、彼女は復讐に関わっていないのか、ということ。

 

そしてまだ過去が描かれていない女優について。そして、ここまでつくづく「ひどい存在」として描かれてきた板橋吾郎が、本当にひどいだけの奴だったのかということ。

 

もしかしたらどんでん返しもあるかも?などと考えてしまいます。

 

他にもまだまだ描かれていないことがいろいろありそうで、目が離せません。