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映画「女になる」-ネタばれ&感想

映画「女になる」は、2017年の10月28日に劇場公開されて現在でも上映中の田中幸夫監督によるドキュメンタリー映画になっております。

 

性的マイノリティとして21年間生きてきた大学生の、数奇な運命に迫っている作品になります。性的適合手術を受けるまでの長い道のりと、それまでの人生の葛藤を描き切っていました。

 

肉体的には男性として生まれながら、精神的には女性として人生を送ることの難しさが映し出されていきます。自ら選んだ道を歩いていく彼女に対して時折浴びせられる、周りの人たちの無理解な言葉や差別や偏見についても考えさせられました。

 

全てを受け入れながら生まれ変わっていく様子と、その生き方に共感していく多くの人たちが登場していきます。

 

オープニングの撮影の舞台となった喫茶店で、3人の若者たちの会話が延々と続いていく15分間のワンカットに引き込まれていきます。

 

近所で行われている工事の音が、3人のうちの1人がこれから受ける手術の不安に重なり合っていきます。

 

医師への膨大なインタビューからは、日本における性転換手術の歴史の奥深さがありました。

 

男性として授かった身体への違和感から、新しく名付けた「美唯」という名前が印象深かったです。

 

自らが創り上げていくキャラクターが、時には自分自身を励ますエネルギーへと変わっていくことを感じました。

 

多くのLGBTへの取材が行われている本作品の中で、皆が笑顔を見せてよく喋る様子には心温まるものがありました。

 

同じ悩みを抱えている者同士が、言葉をぶつけ合いながら信頼関係を築き上げていくところが微笑ましかったです。

 

今までの社会のシステムが肉体的な性別に捉われすぎていたことに対して、痛烈なメッセージや批判が込められていました。

 

精神的な性別を尊重することによって、多くの価値観や考え方を受け入れることができるのかもしれません。この映画を通して、多様な生き方について想いを巡らせて欲しいです。