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おじいちゃん、死んじゃったって-ネタバレ&感想

映画「おじいちゃん、死んじゃったって。」は、2017年の11月4日に劇場公開された森ガキ侑大監督によるコメディードラマになっております。

 

CMプランナーとして活躍している森ガキ侑大の、長編映画デビュー作品になります。とある夏の地方都市を舞台に設定して、突然の死をきっかけにして集まってくる家族の人間模様を描き切っていました。

 

一見すると仲良く平和な家族に隠されている事情を次々と暴き出していく、ユーモアセンスたっぷりとしたストーリーになります。

 

薄暗い部屋の中でひと組の男女が烈しく愛し合っていると、突然に祖父の死を知らせる電話が鳴り響いていきます。

 

旅行会社に勤めている吉子はこの時の罪悪感を、深く引きずってしまいます。吉子の父親は失業中ながらも、妻にも娘にも打ち明けることができずに悩んでいます。

 

喪主を務める吉子の伯父は妻と別れて、引きこもりの息子と美容師志望の娘を抱えています。独身で裕福な吉子の叔母は高級車を乗り回しながら、数年ぶりに家族のもとへ駆けつけてきました。

 

認知症気味の吉子の祖母に振り回されて伯父と父の対立が深まっていく中で、葬儀は始まっていきます。物語の舞台となる主人公の実家周辺の豊かな自然に囲まれている風景と、穏やかに流れる時間が映し出されていきます。

 

ヒロインの祖父母が生業にしていた、一面に広がっている田んぼが美しさ溢れていました。

 

激動の時代の中で貧しい中でも農家として懸命に働き、ふたりの息子とひとりの娘を育て上げていく姿が思い浮かんできました。

 

時が流れて記憶が薄れていく中で、子供たちの顔を忘れて可愛がっていた孫の名前さえ思い出せない様子には胸が痛みました。

 

その一方では、巡りゆく季節の中で変わらずにみのる稲の存在には心温まるものがありました。

 

ひとつの生命が消えていく中で、次の世代へと確かに受け継がれていく思いが感動的でした。

 

家族と離れて独り暮らしをしている方にはお勧めな映画です。